2016年4月22日金曜日

針のように細い魚、サヨリについて

こんにちは、龍の壺スタッフ ナッキーです。
もうすっかり暖かくなりましたね。
まだまだ朝晩は冷えるので、お風邪など召されませんよう。

さて今回は暖かい春が旬の魚、サヨリについてのコラムです。



細魚または針魚と書いてサヨリと呼び、とても細身の魚です。
流線形のサヨリは群れをなし、海の中を矢のように走っていきます。
その有様は一度見ると忘れられないほど美しいものです。
沢(岸辺)に寄りに集まる魚の意味からその名がつけられたとされています。

銀色の光る魚体が海面を飛び跳ねる光景がみえると瀬戸内海には春が訪れます。
瀬戸内以外では千葉・茨城や北陸の石川などで多く水揚げされています。

口先の下あごが伸びている特徴が目を引きます。
この下あごの先端部分が赤い色をしていると新鮮な証です。
また触って硬く、ぬめっとしているものは脂がのっています。
表面は銀色に輝いていますが、内臓をとった内側にも黒い膜があり、
腹黒い人をサヨリのような人と呼ばれることもあるそうです。

室町時代の料理書に「生サヨリは刺身に吉、
またあぶりでも珍敷物で焼き方は醤油、酒を入れて焼き、
刺身で夏、食べる時はタデ酢がうまい」と書かれています。

白身の上品な味は緻密な肉質が特徴で、新鮮なものであれば刺身、
寿司が本物の美味しさを実感することができるでしょう。
大きめのサイズであれば細長い形を生かして大名おろしにして糸造りに、
また包丁を入れて巻いた御所車という造りにすれば身の美しさが引き立ちます。

さっぱりした身味は酢との相性がよく、三枚おろしにふり塩にして冷蔵し、
酢で洗ってから斜め切り、これにこがね酢をかけて食べると、
淡泊さが旨みとなって口の中に広がります。

香川県観音寺市では糸造りにしたサヨリを炊き立てのご飯にのせ、
もみ海苔を散らし、薬味に山椒、しょうゆをちょっとたらしてお茶をかける
サヨリ茶漬けが名物料理です。魚好きにとても親しまれているサヨリを
お好みの料理でいただいてみてはいかがでしょう。


福岡中洲の寿司屋 -鮨と炙り 龍の壺- 

福岡市博多区中洲2丁目5−15 第1ラインビル 1F
TEL 092-282-1010
営業時間:18:00~翌3:00
定休日:日曜日

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